2014年の9月、Appleが久しぶりに新製品『Apple Watch』を発表してから、もう2年以上が経ちました。
発売当時は非常に盛り上がったように感じていましたが、それも一瞬で落ち着き、蓋を開けてみれば結局Apple Watchは売れ行きが良くない、失敗作だと言われるようになってしまいました。昨年には新しく第2世代となる『Apple Watch Series2』が発売となりましたが、マイナーアップデートだったこともあって、初代の発売時以上には盛り上がらなかったように感じます。
私は、初代Apple Watchをずっとメインの腕時計として使ってきましたし、今でも使い続けています。言われているほど悪くないし、むしろApple Watchに慣れてしまうと、普通の腕時計には戻れない、と思っています。
iPhoneと同じように、2世代ごとにメジャーアップデートをするとすれば、次の世代の『Apple Watch Series3(仮称)』で現在の不満点が解消し、大化けする……かもしれません。
その第3世代Apple Watchを購入する際、現行Apple Watchにどのようなメリットやデメリットがあるのか、ということは検討材料になるでしょうから、ここに初代Apple Watchを使い続けてきた感想をまとめておきます。
第2世代でもない『Apple Watch』を今さらレビューしてもしょうがないのですが、長い間使ってきたことで見えてくる良さもあると思います。ですので、あえて「今さらApple Watchをオススメする5つの理由」と題して、紹介します。
1.身体を動かそうという意識になる
Apple Watchには「アクティビティ」というアプリが搭載されており、
- 今日どのくらいカロリーを消費したか
- 今日どのくらい運動したか
- 今日何回立ち上がって身体を動かしたか
ということがわかるようになっています。
それぞれの指標で一日の目標が定められており、現在どの程度の達成具合なのかが一目でわかるようになっています。
とくに運動が不足しがちな方にオススメです。
私はApple Watchを見て、消費カロリーや運動時間が少ない日は、ウォーキングに出かけるなどして、毎日この目標を達成するようにしています。
運動の習慣化のために必要なことは「見える化」です。私はApple Watchによって意識が変わり、できるだけ身体を動かすような生活に変わりました。
また、ランニングなどをする際には心拍数も計測できるため、より効果的に運動できるのもメリットでしょう。
健康なライフスタイルはすべての基本です。そのためには継続的に身体を動かす習慣をつくらなければなりません。Apple Watchを使い続けることは、その手助けとなるはずです。
2.ウェアラブル端末の中ではデザインが優れている
上記のアクティビティのような機能は、何もApple Watchでない他のスマートウォッチでも行うことができます。むしろ機能だけをみるなら、他のスマートウォッチの方が優れているものもあります。
ではApple Watchのどこがいいのかといえば、スマートウォッチの中ではデザインが優れているということです。日々の運動量を「見える化」するためには、日常生活で着け続けていても違和感のないデザインであることが肝要です。
その点でApple Watchは、他社製のスマートウォッチよりも一歩先を行っているでしょう。他社製のものは、カジュアルなシーンではいいものもありますが、フォーマルなシーンでは使いにくいものが多いです。
また、さりげないサイズ感というのも気に入っています。私はApple Watchの38mmケース(大小2サイズのうちの小さい方)を使用しています。他社製のものはそれと比べて大きいものがほとんどで、いかにも「機械を腕にはめています」感が出てしまうので、その点でもさりげなく使えるApple Watchのデザインが優れているといえるのではないでしょうか。
もっとも、デザインというのは主観的な部分が大きいので、このあたりは解釈が分かれるところでしょう。正直、Apple Watchのデザインが既存の時計と比べてどうかと問われると、正直見劣りすると思います。Withings Activitéのように、スマートウォッチながら、Apple Watch以上にデザインに優れた製品もあります。
そういう意味で、今のApple Watchのデザインがベストとは思いませんし、もっといいデザインのスマートウォッチが出ればApple以外のメーカーでも使うつもりでいますが、現状のApple Watchのもつ他の魅力も加味すると、モアベターなデザインかなと思います。
3.(ひとりでいるとき限定で)ハンズフリー通話とSiri
電話が着信すると、Apple Watchがぷるぷると震え、画面に相手の名前が表示されます。そこで通話ボタンを押すと、その場でハンズフリー通話をすることができます。これは料理の時や運転中など、手が離せない時に非常に便利です。(運転中の通話は、安全が確保できる状況で!)
また、「Hey, Siri」と腕時計に向かって話すと、Siriが起動しますので、タイマーを計ったり、リマインダーを作成するなどの操作が簡単にできます。これも非常に便利です。カップラーメンのお湯を入れたら、「Hey, Siri. 3分計って」と言うだけ。簡単です。
ここであえて「ひとりでいるとき限定」した理由はお分かりになるでしょう。
腕時計に向かってしゃべりかけている姿は、他人から見ると非常に不自然というか、「あの人どうしたんだろう……?」という視線が向けられるからです。
もしかしたら将来的にはそういう光景が当たり前になるかもしれませんが、今はまだ……という感じです。
4.通知が見られる
基本的に、iPhoneに届く通知のすべては、Apple Watchでも受け取ることができます。Apple Watchに対応したアプリがなくても、通知自体は見ることができます。
そんなのiPhoneを見ればいいのでは、と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、私はiPhoneとApple Watchで通知の役割を変えていますので、やはりApple Watchがあった方が便利だと感じます。
iPhoneの通知は、さすがに一切不要なものは除きますが、それでも多くの通知を受け取るようにしています。一方で、Apple Watchの通知は、カレンダーやLINEなどの必要最小限のものに限定しています。そのおかげで、「Apple Watchが振動したときは、ひとまず通知を見る」という癖がつき、重要な通知を逃さなくなります。
また、iPhoneをサイレントモードにしていると通知に気付かないことがありますが、Apple Watchであれば手首が振動するので、iPhoneと比べて気付きやすいという利点があります。「数時間後に雨が降る」などの速報性の高い情報も、逃すことなくすぐに確認できるので、便利です。
なお、通知を受け取ったあと、例えばメッセージを返信するなどのアクションをとることもできますが、これはあまり期待しない方がよいです。一部活用している機能もありますが、ほとんど「Apple Watchでやるくらいなら、iPhoneを取り出した方が早い」というものばかりです。
Apple Watchに対して、「今までiPhoneでしていたことが、腕時計でもサクサク行えるようになる」ということを期待していた人は、たぶんここで「Apple Watchは使えない」ということになるんだと思います。
Appleもそういうことを宣伝するので、ついつい期待してしまいますが、あくまで「通知をみる」ことに限定した方がよいと思います。腕を上げながら小さな画面をタッチするのは、疲れますし非効率ですから。
5.(『Apple Watch Series2』限定で)Apple Payが使える
私は初代Apple Watchしか持っていないので使ったことはありませんが、最新の『Apple Watch Series2』なら、Apple Payが使えます。
iPhone 7でSuicaを使ってみて、「これがApple Watchで使えたら便利だろうな」ということを感じます。iPhone 7をお持ちでない方も、Apple Watchを買えばSuicaが使えます。手首で決済ができるというのは、Apple Watchをオススメできる大きな理由になるでしょう。
まとめ
予想以上に長くなってしまいました。
まとめると、私が考える「今さらApple Watchをオススメする5つの理由」は、
- 運動習慣を身につけられる
- デザイン
- ハンズフリー通話とSiri
- 重要な通知を逃さない
- Apple Pay
となります。
特に重要と考えるのは1と2の部分です。1日の運動目標が手元ですぐにわかるというのは、運動習慣を形成する上でとても大切なことです。そしてそのために、日常生活で着け続けていても違和感のないデザインであるということが、Apple Watchの最大の利点でしょう。
Apple Watch、オススメです。今から買うなら、『Apple Watch Series2』がいいでしょうし、安くなった初代モデルを買うのもよいでしょう。
Apple Watchの魅力をさらにお伝えするために、また後日、ファッション端末としてのApple Watchに関する記事を執筆する予定です。
(2017年1月9日追記)
執筆しました。
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