以前、外出先でサクサク文章を入力できる端末を検討した記事を書きました。
上記記事では、「ベストはMacBookだが、値段が高いので、もうちょっと考えてみる」ということを書きました。単に文字入力をするためだけに、10万円を超えるようなMacBookを買うのは、コストパフォーマンスが悪いように思えたからです。
しかし、いろいろ検討した末に、私はMacBookを買いました。結論から言うと、かなり満足する買い物になったな、と思いましたので、皆様にご紹介します。ただし、MacBookのレビューというより、外出先での文字入力端末としてみたときのMacBookの感想ですので、その点はご了承ください。
当初はPomeraがいいかなと思った
コストパフォーマンスを考えると、当初はPomeraを買うのがよいかと思っていました。Pomeraであれば、「文字入力しかできないからこそ、そこに集中できる」というメリットもあります。
しかし、Pomeraでは、「かゆいところに手が届く感」が薄く、購入を見送りました。別にPomeraが悪いわけではありません。例えば、最近よく聞くiPadとSmart Keyboardの組み合わせでも、私としてはNGです。
ハード的には、どちらも魅力的なんです。ただ、ソフト的に、自分好みの入力環境を整えられないのが、イヤなんです。
例えば、PomeraやiPadなどでは、日本語入力ソフトを自由に変えて細かく設定を変更したり、キーボード配列やキーボードショートカットなどをバリバリカスタマイズしたりして、自分好みの入力環境にすることはできません。エディタだって、書く文章が単なるメモなのか、表が入ったある程度体裁を整えながら書きたい文章なのか、アウトラインを意識しながら書きたい文章なのか、などによって、最適なものは異なるでしょう。
やっぱりMacBookがいい
キーボードのカスタマイズや好きなエディタの選択が自在にできるMacBookは、やはり「かゆいところに手が届く感」があり、私にとっては非常に快適に文字入力ができそうだと思いました。
加えて、Macなら、インターネットで資料を探してEvernoteで管理したり、気になったことをタスク管理アプリに投げてリマインドしたりもできます。アイデア発想のためのアプリを使って、アイデア出しをすることもできます。
単に文字入力をするだけとはいえ、その周辺のできることに関して、MacBookはこれだけの可能性があるわけです。多少値が張るとしても、それだけの価値はあると思います。
まぁ、別に薄型のWindows PCでもいいんですが、使っているときに気持ちよく使えるなと思うのは、Macなので……。パソコンだって道具ですから、機能だけでなく、持つことへの喜びをもてるかどうか、というのを大切にしたいのです。
あまり変わり映えしなかったMacBook 2017
さて、「MacBookを買おう!」と思ったときには、すでにチラホラと新型のMacBook 2017年モデルの噂が出ていました。欲しいときが買い時とは思うものの、「もし、次世代MacBookで、大きくアップデートがあったら後悔するかな……」と思い、手が出せませんでした。
そこまで大きな変更の噂は無かったものの、まぁすぐに必要なものではないし、ということで、発表まで我慢することにしました。そんな期待のなか、WWDC 2017では、第3世代のMacBook(2017年モデル)が発表されました。
以前のモデルからの変更点としては、
- 動作が速くなった(第7世代Core i7も選択可能に)
- グラフィック性能が向上(外部ディスプレイの出力解像度も向上)
- 第2世代バタフライキーボードが搭載された(すでに新型MacBook Proに搭載されているものですね)
- 最大16GBのRAMを選択可能に
という感じでした。
正直、文字入力用途なら、従来のMacBookでも十分そうです。そこまでガツガツ写真編集などは行わないですし。
唯一気になったのは第2世代バタフライキーボードの搭載ですが、店頭でMacBookに搭載された第1世代とMacBook Proに搭載された第2世代を比較しても、特別大きな違いは感じられませんでした。確かに第2世代の方がクリック感が増した感じはありますが、普段東プレのキーボードを使っている自分としては、どちらも誤差の範囲内、という感じです。
ということで、今なら旧モデルを買ってもいいだろうと安心して、通販サイトで旧型の2016年モデルのMacBookを購入しました。
外出先で使うなら最高のマシンだと思う
ということで、ここからはMacBookの2016年モデルの感想です。2017年モデルが出ているなか、非常に今更感がある記事ですが、興味があればご覧ください。
薄さと軽さはやっぱり大切
私が買ったMacBookは、スペースグレイです。とにかく、最高ですね。薄いし軽いかっこいいです。特に軽さは、数値以上に感動するポイントでした。そもそも宅配便でMacBookの箱が届いたとき、本当に本体が入っているのかと思うくらい軽くてびっくりしました。
まぁ、軽さだけみれば、もっといいマシンもありますが、MacBookのよさは、そのデザインや質感です。非常に薄くてコンパクトでありながら、高級感があり、質感もよく、スペースグレイの未来感もあり、とてもかっこいいです。
キーボードも合格点
懸念していたキーボードも、今のところ特別打ちにくいといった不満はありません。キーストローク(キーが沈み込む深さ)は限りなく浅いですが、iPadのようなスクリーンキーボードと比べればはるかに打ちやすいです。
また、キーの大きさや間隔も、一般的なキーボードと同じなので、モバイルPCにありがちな窮屈さはありません。快適な文字入力にとっては、キーストローク以上に、大きさや間隔の方が大切ではないかと思います。その点、MacBookは快適です。
もっとも、ものすごく打ちやすいかと言われると微妙なところですが、モバイルノートである以上、どうあがいても東プレのリアルフォース並みの打鍵感には追いつけません。割り切って使うつもりでいたので、今のところはこれで満足です。
それよりも、対応アプリを入れる必要はありますが、外出先で手軽に親指シフトができる(ローマ字入力、かな入力に次ぐ、第3の入力方式で、キーボードから高速に入力できるのが特徴の入力方式が使える)というだけで、もう感動ですね。これで外でも気軽にタイピングができます。
ちなみに、キーボードのバックライトはとてもキレイです。暗闇でキーが光るのは、それはもうかっこいい…のですが、実際に作業をする際、キーボードのバックライトって使いますかね? キーボードも見えないくらいの暗闇で作業をするシチュエーションがちょっと思い浮かばないです。ライトがない代わりに安くしてもらえればいいのにな、と思います。
たった一つのUSB-C端子は、今のところ困らない
MacBookが発売されて一番叩かれた部分が、USB-C端子を一つしか搭載していないということです。確かに通常のUSB端子が使えないのは辛いところもありますが、まぁ今どきはほとんど無線接続であったり、クラウドを活用したりでどうにかなるので、今のところは困っていません。
これがメインマシンとなると、この端子数だと困るシーンも出てくる気がします。ただ、私の場合はサブマシンと割り切っているため、全く問題ありません。端子によって大きさや重さが犠牲になるくらいなら、今のままの方がよいです。
最近のMacがここまで進化していたとは
この記事のメインはMacBookのレビューではないため、詳しくは書きませんが、そのほかに思ったことを何点か挙げておきます。
まず、Macでは初めてのRetinaディスプレイだったのですが、これはとてもキレイですね。特に壁紙の写真がクッキリと見えて、まるで印刷物以上に精細に感じました。文字入力のための端末としては完全にオーバースペックですが、解像度の高さは画面の美しさに直結するので、嬉しいです。本体と画面、両方合わせて質感が高い、というのもまた、MacBookの魅力のひとつです。
また、MacBook Airと違って、ベゼルが黒で細い、というのもいいですね。より表示されるコンテンツに集中しやすい気がします。
そのほか、Apple Watchと連携してロックを解除できますし、Handoff機能で、iPhoneで見ているページをMacで見ることもできます。iPhoneを使ったテザリングも、Mac側から操作できるので、インターネット接続も簡単です。
私は古いMacを使っているので、こうした最近の新機能が使えるというだけでも面白かったです。
まとめ
外出先のキーボード入力端末として、MacBookは非常に優秀だと思います。薄く軽いのに、それなりのパフォーマンスでmacOSが動く、というのがいいですね。これなら、気軽に外出先にMacBookを持ち込んで、いろいろ楽しめそうです。
それに加えて、「これだけ投資したのだから、その分だけ元を取れるようたくさんアウトプットしないと」という気持ちになるのもいいですね笑
私は2016年モデルを買いましたが、お金に余裕があるなら、2017年モデルを買うのがいいと思います。やはり第2世代バタフライキーボードの方が安定性はあるのではないでしょうか。
今後は、ScrivenerやUlyssesといった執筆するためのアプリや、アイデア出しツールなどについてもご紹介できればよいなと思っています。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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